印刷物を製本するときに欠かせない工程のひとつが「丁合(ちょうあい)」です。
しかし、丁合という言葉自体を聞いたことがない人もいるのではないでしょうか。(恥ずかしながら筆者も知らず、「ちょうごう」と呼んでいました…。)
丁合は、新聞の折込広告、学校のプリント、劇場で配られるリーフレットなど、私たちが日常的に手にしている多くの紙媒体で行われています。
この記事では、
・丁合(ちょうあい)とは何か
・折り丁との関係
・丁合機の仕組み
・関連用語
などを、わかりやすく解説します。
丁合とは
丁合とは、印刷した複数の用紙を決められた順番どおりに1セットにまとめる作業のことを指し、製本作業の前に欠かせない工程で、ページ順が正しい冊子を作るためには必要不可欠です。
たとえばカレンダーを作る場合、
- 表紙
- 1月
- 2月
- ……
- 12月
と、すべてを順番に揃えてまとめる作業が丁合です。
ただし、丁合といっても実際の作業内容はさまざまで、
間に変わった紙を挟んだり、加工を入れたり、表紙を一緒にまとめたりなど、
制作物の仕様によって工程が複雑になることもあります。
たとえば、ページの間に違う材質の用紙を入れたり、表紙と一緒にまとめたり、その種類は多岐にわたります。
なかには、ページ数が多く一度ではまとめきれない場合もあり、そういった場合は「合わせ丁合」という2〜3回丁合を行う方法もあります。一度の丁合だと全ページをひとりが確認しなければいけませんが、合わせ丁合だと作業を分担できるので効率的です。
「丁」は「折り丁」を意味する
丁合(ちょうあい)で使われている「丁」という字は、「折り丁」を意味します。
印刷物は、1ページずつ印刷するのではなく、
一般的には 4ページ・8ページ・16ページなどを1枚に集約して配置(面付け)して印刷 します。
それを決められた順番で折り、裁断することでページが整うしくみです。
このまとまりの単位を「折り丁」と呼びます。
折り丁を使うことで、
- 印刷回数の削減
- ページ順チェックの効率化
- 制作時間の短縮
といったメリットが生まれ、効率よく製本できます。
丁合のやり方
なんだか「丁」の字が出てきすぎて疲れてきましたが、どんどん進みましょう。
丁合は、前述の折り丁を順番どおりに揃えて重ねていく作業です。
例)冊子を作る場合
- 1〜16ページの折り丁
- 17〜32ページの折り丁
- 33〜48ページの折り丁
…
このように折り丁単位で順に重ね、1冊分を作る流れになります。
ただし、印刷物の仕様によっては、
- ミシン加工が入る
- 表紙・裏表紙をどの段階で加えるか
- 特殊紙を途中で挟む
など、丁合工程が多様になることもあります。
作業方法は、大きく分けて2種類に分かれます。
手作業でする
手作業で丁合をする場合、まずまとめるページに穴を開けます。そして、針に糸を通し、ページの穴に順に糸を通します。
最後のページで糸を結んだら、余分な糸を切り取って完成です。ページの内側に糸を巻きつけたり、ページ内に仕込んだりすることで、糸が目立たずきれいな仕上がりになります。手作業で丁合をした本は、温かみを感じられます。
丁合機を使う
現在は、丁合を自動で行う、丁合機という機械を使用するのが一般的です。
丁合機のしくみ
丁合機には折り丁をセットする 「鞍(くら)」 と呼ばれる台が並んでおり、
そこから1部ずつ用紙が送られ、順番に重なっていきます。
全ての鞍を一巡すると、1冊分の丁合が完了します。
丁合機は、
- 中綴じ機
- 無線綴じ機
- 裁断機
などと連結して、冊子を自動製造できる場合もあります。
中綴じやその他の綴じ方については、下記記事で触れています。
ご興味のある方はこちらもご覧ください。
丁合機は、手作業よりも迅速で効率的に作業を行えるため、大量の本を製本する際に重宝されます。しかし、複数枚重ねてしまったり、折り丁が不足したり、不具合が発生する場合もあるので、機械のメンテナンスを定期的に行うことが重要です。
丁合の関連用語
丁合には、ほかにも関連用語が数多くあります。丁合を深く理解するために、関連用語について知ることは重要です。ここからは、代表的な「取込み」「落丁」「乱丁」「総繰り」について説明します。
取込み
取込みとは、同じ折り目や用紙を2つ以上重ねてしまうミスのことで、増丁、2枚差し、取り増し、ともいわれます。丁合機を使う場合、取り込む際に使うキャリバーに問題があると、取込みが起こりやすいです。
取込みが起こると、印刷物の正しい並びが崩れてしまいます。そのため、正確な印刷物が作れません。取込みを防ぐためには、丁合機のキャリバーが正常に動いているか確認し、正しい順序でページを設定することが重要です。
落丁
落丁とは、丁合の際に特定の折り目を挿入せずに綴じてしまうミスのことです。落丁がおこると、印刷物の一部が欠けていて、内容がバラバラになります。
多くの本には、この問題が発生した場合に「落丁本は交換します」と書かれていますが、あまり頻繁にはおこりません。
また、別のケースとして、注文した部数が正しく製本されていないことを落丁と呼ぶこともあります。その場合、不足分を加えて製本する作業を「落丁刷り」というため、あわせて覚えておいてください。
乱丁
乱丁とは、ページの順序や向きが逆さまになったまま製本されるミスのことです。本や印刷物は、いくつかのページを正しく折り重ねてできています。しかし、これらが正しくない順序で綴じられると、読みづらくなったり内容が混乱したりします。
以前は乱丁が多く発生していましたが、最近の丁合機はセンサーで問題を感知して修正するため、乱丁の問題はほとんど発生しなくなりました。
総繰り
総繰りは、折り丁ごとにページを確認して順序を確かめる方法です。丁合作業の始めや途中で総繰りするため、丁合ミスを防げます。
具体的には、ページの一の位の数を見て、折り目の表に出るページ数が常に奇数であることを確認します。これにより、正しい順序で綴じられるのです。
まとめ
今回は、製本作業で重要な工程である「丁合」に焦点をあて、その基本的な概念や手法、関連用語について解説しました。
丁合とは、印刷物を製本するうえで欠かせない、「ページ順どおりに用紙をまとめる作業」 です。
折り丁を使うことで製本効率を大きく高めるほか、丁合機や合わせ丁合といった方法によって、さまざまな印刷物に対応できるようになっています。
印刷物制作の工程を理解したい方や、製本の品質を高めたい方にとって、
丁合の仕組みを知ることは非常に重要です。
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